老舗JUNMEN/ジュンメンがブランド休止!!オシャレともダサいとも言えない丸井系ブランドはピンチに!!
丸井系ブランドは終了の一途?
歴史あるメンズブランド「JUNMEN/ジュンメン」がこの度ブランド閉鎖となりました。
設立から30年を経過した名実共に一時代を築いたブランドです。
80〜90年代の「DCブランドブーム」あたりに注目されたブランドです。
80年代はそもそも市場にブランド数が少なかったこともあり人気も集中していましたが、90年代以降は特に目立つこともなく、2000年代は一定の需要を満たすだけの「ひっそり」とした存在のブランドになっていました。
そもそも「JUNMEN/ジュンメン」の様ないわゆる「丸井系ブランド」は今市場に所在がありません。はっきり言ってしまうと存在意義が非常に薄いです。(だからこそブランド休止になるのでしょうが・・・。)
丸井系ブランドとはファッションビル「丸井」に入っているブランドのことです。
ポールスミス、ジュンメン、アバハウス、メンズビギなどそのあたりのブランドのことですね。価格帯としては中ランク。アウターで1万円〜3万円。ボトムで数千円〜1万円。といったところ。
別に悪いものを作っている訳じゃないんです。
ソツがなく誰でも着れる様なものばかり。
・・・ただ、それが悪いんです。
今ソツのないものは価値がない時代になってしまいました。
ユニクロをはじめ各種ファストファッションブランドの隆盛が著しく、「ソツのないものは低価格で購入するもの」という認識が消費者に根付いてしまいました。
「JUNMEN/ジュンメン」をはじめとした丸井系ブランドの、
「ソツないアイテムだけどそれなりの値段がする」なんてものに需要はほぼ無いのです。
しかしながら「デザインモノ」を作ることは出来ない。
なぜならば丸井系ブランドの多くが、デザインチーム。
デザイナーがいたとしても実力のあるデザイナーを雇っているところなどほぼありません。
元々ソツのないもの、トレンドを少し反映した買いやすいもの、くらいを作るブランドが丸井系ですから。デザイナーを立てる必要など無かったのです。
しかし現代ではそれが仇になっています。
デザインのノウハウが無いため、ソツのないアイテムしか作れない。
デザインものを作ってもどこかチープな印象になってしまう。
したがって、ファストファッションか、もしくは本格的にデザインを行っているコレクションブランドに大敗しているような状態です。
「いやいや待てよ。ポールスミスは実力のあるデザイナーじゃねえか。」
と思うかもしれませんが、実は日本で流通するポールスミスのほとんどは、
日本の企画室で考えられたものです。
日本のポールスミスは「ライセンス品」といい、「ポールスミス」という名前だけ本国から借りている状態です。「バーバリーブラックレーベル」と同じですね。
丸井ブランドが生き残る道は・・・
丸井ブランドは生き残りをかけて各社リブランディングに必死です。
「JUNMEN/ジュンメン」もブランド休止する代わりに、低価格業態である「JUNRed/ジュンレッド」にリソースを集中させています。
ユニクロやH&Mに立ち向かうべく国産ファストファッションブランドを作ろうと頑張っています。
確かに超低価格で良質な物作りを出来ていると思いますが、
規模的な問題でどこまで立ち向かうことができるのか疑問です。
洋服ブランドはデザイン企画→素材発注→縫製→製品化といったフローを必要としており、実は一つのアイテムが出来上がるまで非常に長い期間を費やします。
H&Mなどはこのフローを実に1ヶ月以内にこなしてしまい、
クイックな製品企画、製品供給を可能なシステムを構築しています。
トレンドに即時対応し、「今売れるものを今作る」というスタンス。
しかし「JUNMEN/ジュンメン」などの丸井系ブランドは「企画スタートして半年後にようやく発売」というサイクルに慣れ親しんできました。
ドラスティックな改革には相応のコストが必要でしょう。果たしてそこまで立て直す体力があるのか・・・正直疑問です。
さて丸井ブランドはファストファッションに進化(退化?)できるのか・・・。
今後に注目です。