ナイキやヘッドポーターとのコラボなど藤原ヒロシ率いるFragment Design(フラグメントデザイン)のアイテムは買いか?
藤原ヒロシという男
藤原ヒロシというDJ/マルチプロデューサーがいます。
「DJ」という存在を広く知らしめた人物でもあり、一説には日本で初めて「スクラッチ」(DJのテクニックですね)をはじめたとも言われています。日本におけるDJの先駆けであり、クラブミュージックに関わる人で藤原ヒロシの名前を知らない人はいないでしょう。
藤井フミヤ、小泉今日子、UAなどに楽曲提供を行ったり、プロデュース業を行ったり、
そうかと思ったらギター奏者としてユニットを組んで活動したり。
一方ではデザイン集団「Fragment Design(フラグメントデザイン)」を立ち上げてナイキやヘッドポーターなど名だたるブランドとコラボレーション商品を作ったり、
自身がセレクト/プロデュースしたアイテムで集積した小売店舗「the pool aoyama/プール青山」を表参道にOPENしたり。
音楽ファッション業界において多大なる影響をもたらした人物。
「マルチ」という言葉がこれ以上なく相応しい人です。
世間一般の認知としては、1990年代のいわゆる「裏原宿ブーム」の火付け役として有名。当時ファッションを楽しんだ30代40代男性にとっては「ああ!藤原ヒロシね!」とすぐにピンと来るでしょう。
彼のクリエーションは「本物」か?
現代の若者、10〜20代男性にとってはすっかり藤原ヒロシの影響力も薄く、「誰それ?」という人も多いと思いますが、
リアルタイムに体感した30〜40代男性にとっては「一時代を築いたカリスマ」というイメージが強く、未だに熱心な信者がいることでも有名です。
藤原ヒロシのクリエーションには・・・
「え?これロゴが入ってるだけなんじゃないの?」
「どこがオシャレなの?」
と正直思ってしまうような安直なアイテムもしばしばあります。
藤原ヒロシ率いるFragment Design(フラグメントデザイン)のロゴは
「イナズママーク」と呼ばれるこのロゴ。
藤原ヒロシのクリエーションにはこのロゴが必ず入ります。
シルエットも別に綺麗じゃない、
素材感も普通のTシャツ、
デザインが特別優れているわけじゃない、
もちろん値段が安いわけでもありません。
でもこの「イナズママーク」が入っていれば信者は並ぶんです。
本当冗談みたいな話ですが、Fragment Design(フラグメントデザイン)の新作の発売日には全国に30〜40代おっさんの行列ができます。上の画像のようなシンプルなTシャツであってもです。
「一時代を築いた」カリスマは未だにロゴで商売が出来るほど、圧倒的な影響力を持っているということです。
また信者はすでに30〜40代がほとんど。
「藤原ヒロシが作るものならオシャレなのだろう」と刷り込まれていることもありますが、正直自分で判断できる審美眼やセンスを失っている人も多いです。
藤原ヒロシのクリエーションを、現代的なセンスを持ち、かつ彼を知らない10〜20代が見たら「え?普通のTシャツじゃん。」と思うでしょう。
正直そういったアイテム作りも大変に多いです。
・・・しかしそれだけで
「藤原ヒロシはデザイナーなどではない。ロゴだけで商売しているビジネスマンだ。」
と判断するのもいささか早計。
というのも藤原ヒロシの作り出すものの中には確かにキラリとセンスを感じるものもあるのです。
NIKEに意見できる稀有な日本人
「藤原ヒロシのこれは素晴らしい!」というアイテムは
間違いなくスニーカーです。
藤原ヒロシが作り出すスニーカーのデザインはとにかくかっこいい!
派手さがなくシンプルなんだけどセンスがある程よいデザイン感。
このモデルも藤原ヒロシコラボアイテム。
通常NIKEのスウォッシュマークがある部分をパンチングで表現し、
インナーやシューホールやヒール部分のカラーを目を引くものにし、
ナイキらしい「カジュアル感」「スポーツ感」を消して、品のある都会的なシューズに仕上げています。
藤原ヒロシコラボものは「スウォッシュマークをパンチングで表現」したものが多いんですが、これが私大好きでして。
NIKEのあのスウォッシュマークってどうしてもデザイン的に目立ってしまって、「スポーツシューズですよ!」という主張が強くなってしまう。
そのため綺麗なスタイルに合わせると少し浮いてしまうんですよ。
このシンプルなパンチングデザインならスラックスなどで合わせてもサマになる。
かといってスニーカーらしさを失っている訳でもない。
とてもバランスのとれたデザインです。
NIKEは基本的にこのパンチングスウォッシュって嫌がるらしいんですけどね。
ブランディング的にNIKEはしっかりスウォッシュを打ち出したいらしいんですが。
藤原ヒロシはNIKEに対しても強い影響力を持っており、日本人としてはNIKEに意見が出来る稀有な人物だそうです。だから簡単に実現するんでしょうね。
裏原宿ブームの肝は「スニーカー」。
藤原ヒロシのおかげで日本にスニーカーカルチャーが定着したと言っても過言ではありませんから。NIKEジャパンにとっては神様の様な存在なのでしょう。
こんな感じにスウォッシュをめっちゃ小さくしたモデルも(笑)
「ヒロシさん、やりすぎっす泣」
とNIKEの営業は止めないのでしょうか(笑)
(ちなみに上記はアンダーカバーとのトリプルコラボ品です)
特定のブランドではなく、様々なブランドとコラボする藤原ヒロシ。
ロゴだけのビジネスライクなアイテムは興味ありませんが、
NIKEコラボなどは注目しても良さそうです。